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高森明勅
2011.6.8 04:19

枝野官房長官は『日本の10大天皇』を読め!

6月6日の国会で、天皇陛下の被災地行幸に絡んで、

山谷えり子参議院議員が枝野官房長官に「天皇陛下は何代目の天皇か」と尋ねたところ答えられなかったという。

俄に信じられない話だ。

でも確かな事実らしい。

いやしくも一国の官房長官で、次期首相候補の一人としても取り沙汰されている人物が、その政治的、思想的な立場はともあれ、今上陛下が何代目でいらっしゃるか答弁出来ないとは。

ひょっとして、枝野氏は125代目と知っていながら、神武天皇をはじめ初期の天皇の実在を疑問視する学説に配慮したのか。

だが、それも愚かなことだ。

今の天皇陛下が125代目というのは、特定の誰かの意見とか学説ではない。

皇統譜に基づく。

皇統譜は、皇統譜令(昭和22年5月3日、政令第1号)に根拠を持つ。

従って、民間の学者や研究者が、それぞれ独自の学説を提起するのは勿論、自由だが、政府の公式な立場としては、皇統譜によって回答するのが当然だ。

法律家出身の枝野氏が、そんなことも知らなかったのか。

それとも、本当に代数そのものを知らなかったのだろうか。

どっちにしても情けない話だ。

しかも残念ながら、恐らくこうした無知は枝野氏に限らないだろう。

菅首相ならきちんと答えられたか?

と言えば、かなり疑わしい。

自民党の谷垣総裁や石破政調会長はどうか。

えーい、この際、政治家は全員、拙著『日本の10大天皇』で勉強し直すべし。

政治家を選ぶ国民も。

って結局、自著の宣伝になっちゃったかな。

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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